「お坊さんは長寿の方が多い」と聞くと、
「言われてみれば確かに」と思う人もいるでしょう。
事実、ある大学の調査によると平均寿命が長い職業の第1位が僧侶とのこと。
・定年がない職業なので生き甲斐を見失いにくい。
・食べすぎることなく、節制しているから健康的。
・瞑想を日常的にすることで精神的な安定を得ている。
・読経によって呼吸器官が鍛えられ、また脳が活性化する。
以上のように、長寿の理由がまことしやかに分析されていますが、
それらは本当なのでしょうか?
そもそも凡人が名僧のような生き方をできるものなのか?
本書では、著者が同じ僧侶という立場を最大限に活用しつつ、
長寿の秘訣や一般の方でも「ちょっと試してみようかな」と
思えるレベルの健康法を探っていきます。
【江戸時代以前の主な高僧の行年】
法然上人(80歳)/明菴栄西禅師(75歳)/親鸞聖人(90歳)/
一休宗純禅師(88歳)/白隠慧鶴禅師(84歳)/天海僧正(108歳)
【明治以降の主な高僧の行年】
山田無文師(89歳)/大西良慶師(109歳)/山田恵諦師(100歳)/
松原泰道師(103歳)/宮崎奕保師(108歳)
もちろん、日本は世界有数の長寿国であり、放っておいたって今の日本の環境の中でなら、
ほとんどの人が80歳くらいまで生きられるかもしれません。
しかし、日本は平均寿命が長い分、健康寿命(大きな健康上の問題がなく、
日常生活を送りつづけられる年齢)を差し引くと、
「寝たきり年数」が世界一とのこと。(その年数は9~10年以上!)
いくら長寿だからといって死ぬまでの10年が寝たきりというのは誰も望まないはずです。
ところが、お坊さんは一様に健康寿命も長いこととで知られています。
生涯活力を失うことなく生きる知恵とは何なのか?
誰でも、何歳からでもできる「長寿の工夫」をお伝えします。
まえがき――なぜ、お坊さんは長生きなのか?
序 章 お坊さんが長寿と死の意味について考えてみた
第一章 八〇歳まで生きたお釈迦さまが最も大切にした「呼吸」
第二章 お坊さんたちの「食事」の秘密
第三章 心が痛まない!お坊さんの「感情コントロール」のコツ
第四章 お坊さんの「日常生活」に長寿の秘訣を探る
第五章 「読経」で長寿を願い、自然治癒力を高める
あとがき――将来のために「貯健」はできる
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藤原東演(ふじわら・とうえん)
臨済宗妙心寺派宝泰寺住職。布教や地域住民との交流を主目的にさまざまな催しを開いている小ホール「サールナートホール」館長、「こころの絆をはぐくむ会」代表。
1944年に駿府城下町(静岡市)にある、歴史的にも重要な役割を果たしてきた宝泰寺に生まれる。京都大学法学部卒業後、紆余曲折を経て京都の東福寺専門道場で修行。妙心寺派布教師会会長、妙心寺派教学部長、浜松大学非常勤講師などを歴任したほか、静岡青年会議所文化開発室長、高校英語教師を務めたことも。
生まれたばかりの息子を亡くしたことや、57歳のときに自律神経失調症を患って生きる気力を失いかけた経験などから、僧侶としての立場はもとより、日々苦悩を抱えながらも懸命に生きる市井の人々の目線を大切にし、人間の死や生の意味を長く探求してきた。本書にはその過程で得られた知見が余すことなく記されている。
著書に『禅の発想――「日常の言葉」で心を整える』(大和書房)、『捨てる幸せ』(あさ出版)など多数。